住宅ローンが払えない.jpの管理人です。
結婚はお互いが良いと思ってするのが通常で、離婚したくてする人はいません。
しかし、現実は高い確率で離婚が発生しています。
厚生労働省が発表している資料を見ると、2015年の離婚件数は22万5000組となっています。
離婚および離婚率は1960年代から2002年までほぼ一貫して増加してきました。
特に離婚率は1970年には10.1%だったのが、2015年には35.4%にまで上昇しています。
1970年には10組に1組だったのが、2015年には3組に1組が離婚しているのです。
離婚件数は2002年の29万件をピークに減少傾向が続いていますが、
結婚の件数も減少しているため、離婚率はほぼ横ばいとなっています。
3組に1組という高い割合で高止まりしているというのが正しい見方でしょう。
特に最近の傾向として、熟年離婚の増加が指摘されています。
25~34歳の離婚率が低下しているのに対し、35~55歳の層では離婚率が上昇しており、
住宅ローンを支払っている真っ最中といえる世代の離婚に歯止めがかからない状態です。
離婚時にはお金のことが大きな問題になります。
財産分与するにあたっても、マイホームを持っている世帯では最大の財産は家の場合が多いので、
お互いが納得するように分けるのは困難です。
売却して分けようにも残債が多い状態では、売却代金がローン返済に消えてしまうので、
何も残りません。
家をなくした上、借金だけが残るケースも多いため、
結局売らずに、母子が住み続けるなどの選択をすることになります。
マイホームに住み続ける母子に対し、夫の側は慰謝料や養育費などの負担に加え、
自身の住まいを確保し、生活していくためのお金も必要です。
ギリギリだった住宅ローンの支払いが出来なくなり、破綻にいたるケースが後を絶たないのです。
共働きの場合には、返済原資となっていた収入が大幅に減ってしまうという問題も発生します。
共働き世帯では一般的に、夫婦2人分の収入をもとにローンの支払い額を設定しているため、
収入が1人分になってしまうと返済は非常に難しくなります。
所有権や連帯保証人など複雑な問題が絡むため、本来は夫婦が協力し合って解決する必要がありますが、
離婚した夫婦が同じ方向を向いて解決を図ることは簡単ではありません。
離婚にいたる過程でしばしば感情的なもつれが生じるため、冷静な判断ができず、
有効な対策をとれないケースが多いのです。
住宅ローンが払えないという状態には、離婚が大きく影響しているのです。