住宅ローンが払えない.jpの管理人です。
住宅ローンを滞りなく返済できる金額として、かつては収入の3割までが一つの基準でした。
たとえば年収600万円の人なら、年間払い180万円までなら返済可能という事になります。
返済期間35年・金利1%とすると、約5350万円の融資を受けることができます。
月々の返済金額は15万円になりますが、ボーナスも合わせて計算すると、
月額収入は50万円程度で、ローンを支払っても月々35万円残ります。
光熱費や食費、子どもの養育費などを支払っても、自分の趣味や娯楽に使うお金が残り、
ある程度余裕のある生活を送ることが可能です。
収入の3割までという基準は妥当なものと考えても良いでしょう。
しかし、年収400万円の人にとっては事情が異なります。
3割にあたる年間120万円をローンの支払いに充てると、
3550万円のローンを組むことができます。
額面が400万円なら手取りは350万円程度でしょう。
ローン返済を除くと、生活費として使えるお金は月額20万円程度です。
各種の保険金や子どもの教育費、食費や交通費、光熱費など生活に必要なコストを賄うのが精一杯であり、
お金はほとんど残りません。
住宅ローンはどんなに安くても、月々7万円前後の支払いをしなくてはなりません。
お子様のいる家庭では、ひな祭りや、七五三、誕生日やクリスマスなど様々な行事にお金がかかります。
両親がご健在の場合は、病気や入院、死亡など予想外の出費がかかります。
貯金することはほとんど出来ずに、何か大きな出費があれば、とたんに家計は行き詰まってしまうのです。
年収400万円の人にとって、収入の3割という負担は重すぎるのです。
一昔前は年収400万円でも3割をローンの支払いに充てるのはそれほど危険なことではありませんでした。
終身雇用制度により、一度企業に就職すれば基本的には同じ会社で定年まで過ごすというのが一般的で、
給与も年を重ねるごとに右肩上がりで伸びていったのです。
ところが近年は終身雇用制度は崩壊し、年功序列制度もほとんどの企業が採用しなくなっています。
企業の人員整理にあい、職を失うケースも増えています。
収入の3割という基準以下でも破綻する場合もあるのです。
また、年収が400万円を超えているからといって、安心というわけではありません。
年収450万円の人は、年収400万円の人より月額4万円程度しか収入が多くないからです。
よほどの倹約家なら別ですが、普通に生活していても、欲しい物を購入したり、付き合いで食事したりすると、
たちまち同じような状況に陥ってしまいます。
住宅ローンが払えないという状態を避けるため、上記に注意しましょう。