住宅ローンが払えない.jpの管理人です。
物上保証とはモノで返済を保証するというものです。
西村さんのケースで問題となった事の一つに物上保証がありました。
母親の住んでいるマンションが西村さんの債務について物上保証の対象となっていました。
一般的にお金を借りる際の保証というと連帯保証人が思い浮かびます。
債務者がもし返済できなくなった場合にはその人物に代わって同等の返済義務を負うのが、
連帯保証人です。
例えば1000万円を借入した債務者が返済不能に陥ったら、
連帯保証人には債務の全額を支払う義務が課されます。
物上保証は担保物件を提供する事により、債務を保証するものです。
物上保証人が自宅を担保に提供していた場合、債務者が返済不能になれば、
物上保証人は自宅を競売にかけられるだけで済みます。
それ以上の債務を背負う事はないので、
保証の範囲は最初から限定されています。
債務者が十分な担保を提供できない時に融資が受けられるよう、
代わって担保を提供してくれるのが物上保証なのです。
西村さんのケースでは、融資に対して金融機関は本人の住む自宅に、
抵当権を設定するだけでなく、
母親が住むマンションにも物上保証として抵当権を設定していました。
母親の住むマンションは市場価格にして2500万円以上の価値があったので、
そのように万が一にも債権回収に失敗する事はないと考えていたのです。