住宅ローンが払えないの管理人です。
成年後見人を立てることができれば、
西村さんは自宅を任意売却する事ができますが、
その計画にも大きなリスクが存在したのです。
西村さんの自宅の競売が申し立てられたのはその年の2月下旬です。
通常、競売の申し立てから最終的に落札者が決まる開札まで約4ヶ月しかないのです。
2月の下旬に競売の申立がなされたのなら、猶予期間は6月の終わり頃までです。
それまでに成年後見人の手続きを済ませ、金融機関と交渉し、
買い手を見つけて契約を結ばなければ時間切れです。
特に成年後見人の選任には時間がかかり、通常は2ヶ月~3ヶ月を要します。
普通なら無理と判断するのが妥当なケースですが、
任意売却できる可能性もわずかながら残されていたので、
西村さんはやってみる事にしたのです。
まず初めに最短期間で成年後見人を立てなければなりません。
通常、家庭裁判所に申し立てを行う際には候補者を挙げます。
西村さんの親族と話し合い、母親と姉が候補所になる事が決定しました。
大至急必要書類を揃えて申し立てを行った結果、
一週間という異例の早さで家庭裁判所の認定を得ることができたのです。