住宅ローンが払えない.jpの管理人です。
日本では近年、3組に1組の夫婦が離婚する時代となっており、
政田さんのようなケースが急増しています。
離婚を決意する年齢層でもっとも多いのは30代~40代です。
マイホーム購入層は大半が30代以上なので、
家を買って10年以内に離婚する夫婦が多いということになります。
住まいを購入して10年程度では、ローン残債はほとんど減っていません。
一方、新築の住まいは誰かが住んだ瞬間に中古住宅となるため、
購入直後から大きく価値が下落します。
そのため離婚が多い年代では、大半が残債が住まいの価値を上回るオーバーローン状態です。
家族で暮らすことを前提に購入した住まいですから、離婚するのであれば、
保有していても意味がありません。
売却してやり直すことが夫・妻双方にとって望ましい場合が多いのですが、
オーバーローン状態では売りたくても売ることができません。
そのため通常は2つの選択肢を選ぶ事になります。
①残債は払い、抵当権を外してもらって物件を通常売却する。
②ローンを継続して支払い続ける。
よほど資産がある人以外、通常売却を選択する事ができません。
したがってほとんどの場合、夫婦のいずれかが単独でローンは支払い続けますが、
政田さんのように夫婦の収入ありきでローンを組んでいた場合には、
経済的に非常に厳しい状態に陥ります。
しばらくは生活を切り詰め、貯金を切り崩し、親兄弟から借金を重ねて凌げますが、
いずれは破綻してしまうケースが多いのです。
経済的な問題だけでなく、心理的な問題を解決する意味でも、
金融機関と交渉を行い、任意売却で自宅を手放すという第三の選択肢を早めに検討することが、
もっとも賢明な婚姻関係の締めくくり方です。