住宅ローンが払えない.jpサイト管理人です。
住宅ローンの金利には、店頭金利(基準金利)と表面金利(適用金利)の2つがあることをご存知ですか? 前者は言わば、各銀行が定める金利の「定価」。後者は、前者の金利から優遇幅を値引きした「実売価格」です。通常、借入当初から一定期間、あるいは全期間にわたり、後者の表面金利が適用されます。
ところが、銀行にもよりますが、滞納を1回しただけで、優遇を取り消され、店頭金利に切り替わるところがあります。契約書にも、「一度でも延滞が発生した場合、表面金利の適用を受けられなくなる」と明記されているはずです。
現在、ある大手都市銀行の変動金利の、表面金利は0.625%程度で、店頭金利は2.475%です。仮に借入額3000万円、返済期間30年で両者を単純比較すると、以下の通りです。
- 表面金利0.625% → 毎月返済額9万1411円
- 店頭金利2.475% → 毎月返済額11万8146円
じつに金利で約1.85%アップ、毎月返済額で2万6000円以上も増加することになります。もちろん、滞納するまでに返済したぶん、借入残高が減っているため、実際の返済額アップはこれより小さくなりますが、厳しい家計状況に加えて、返済額までアップするのですから、たまったものではありません。
給与口座から引き落とし口座へのお金の移動を忘れるなどの単純ミスによる滞納も同様です。容赦してもらえる可能性もありますが、一発アウトになっても文句は言えません。たびたび“ミス”が繰り返されるようならなおさらです。
現在、非常に低金利であるため、変動金利が人気ですが、滞納による金利アップは、相当なインパクトがあります。滞納は万難を排して避けるべきです。