住宅ローン払えない管理人です。
もし物件が値下がりしても持ち家が賃貸よりお得な理由
10年経過したマンションの値上がり益は、平均で600万円。持ち家の平均購入価格6000万円の10%ほどだ。これに対して、同じマンションに賃貸で住んでいたら、家賃は「物件価格6000万円の4%=年間240万円」を10年払い続けることになるので、支払い総額は2400万円にもなる。
つまり、持ち家が+600万円、賃貸が-2400万円なので、その差はなんと3000万円。
これに加えて、住宅ローンを借りていると、その1%が現金還付されるため減税効果もある。これは40万円/年なので、10年間で400万円のキャッシュがもらえる。これを加えると、単純計算で3400万円の差になるのだ。これが持ち家と賃貸の、この10年間の収支になる。
仮に相場価格が値上がりしなくても、持ち家に軍配が上がる。物件の1年の平均下落率は2%で家賃の4%より低い。10年で20%下落は、家賃40%の半額で済む。こうなると、「家を買うのは結婚してから」という理由はなくなるのではないか。賃貸は損で持ち家は得だから、買うのである。
昨今、大企業を含む多くの会社で退職金が出にくくなり、ほとんどの企業で定年は60歳で、再雇用されても65歳までで年収は半減する。年金は65歳になったらもらえる(「68歳から受給」に改悪される可能性も)が、これからの世代は受給額が支払った総額を下回るので、大した金額にはならない。家賃が10万円なら、その時点で早くも預金の取り崩しが始まる。しかし、持ち家なら、管理費などでかかる費用が3万円程度なら、難なく支払うことができるはずだ。だから、住宅ローンは定年までに返済しなければならない。
定年までに35年の住宅ローンを返済するなら25歳、65歳までに返済するにしても30歳で住宅ローンを組まなければならない。しかし、若くしてローンを背負っても返済してしまえば、その後は少額の負担で済むのが持ち家のいいところだ。男性の平均寿命は82歳、女性の平均寿命は88歳なので、65歳の実質定年以降の人生は17~23年もの長期に及ぶのだ。とても家賃は支払えないだろう。